昨年青森県を襲った霜やひょうなどの被害で傷ついたリンゴが大量に売れ残り、生産農家から悲鳴が上がっている。一部の自治体や企業はジュースに加工するなど救済策に乗り出したが、出荷先の開拓には限界も。保管費用がかさむため、不法投棄されるケースも出ている。
「どうしようもない。すべてのリンゴ農家が赤字だ」。鶴田町の農家男性(67)は傷つきリンゴを処分した後、空箱ばかりを載せたトラックを走らせながら、力なくつぶやいた。
昨年春から秋にかけて霜とひょうで、県内リンゴ畑の総面積の約半分が被害を受けた。被害額は過去最大の約103億円。傷ついたリンゴは通常ジュースなどの加工用として出荷されるが、膨大な量のため、加工業者も引き取りきれていない。〔共同〕 【日本経済新聞社 NIKKEI NET 2009.04/30 07:00】
記事によれば、「昨年青森県を襲った霜やひょうなどの被害で傷ついたリンゴが大量に売れ残り、生産農家から悲鳴が上がっている。」・・・という。。可哀そうに・・・・
今の時期なら、おそらく追熟も進んでいようから、取れたて時よりは、遥かに甘さも増してるハズ。。
捨てるくらいなら・・いっそのこと、特別価格にて廉売されたら如何なものか?・・・
せめて元手ぐらいは回収できるかもしれないのに?・・・とは素朴に思うところである。。
もっとも、その位は既に行動を起こしていようから、それでも尚、引き取り手が見当たらないということは?・・・ことによると?・・それらの背景には、より深刻な「リンゴ離れ」が潜んでいる可能性もある。・・・ちょっと気になる部分ではある。。
ちなみに高級な特産品を多数産出している青森だが、アメリカのサブフライムローンの破綻以降、その稼ぎ頭であった県の特産品がドンドン値崩れしてしまっていると聞く。。
ニュースなどで良く知られるところでは、高級品として中国向け輸出が活況だった、“なまこ”や、“リンゴ”、“ホタテ”などがそうだ。。
しかも昨年は、青森県産のリンゴ果汁と偽って輸入リンゴを使用した業者も摘発されるなど、ブランドイメージは否応もなく低下させられている。。
そこに追い打ちを掛けるような異常気象。つい先ごろも、青森は、22年ぶりの遅い積雪となったばかり。弘前の桜祭りが雪に覆われる景色も極めて珍しい。県民にとっては、まさに踏んだり蹴ったりの心境だろう。。
「膨大な量のため、加工業者も引き取りきれていない」というが、こうした中で、大量に原料を裁ける業界を考えるとなると?・・リンゴの場合は、おそらくパン業界か製菓業界に頼むしかなかろうと思われる。。
客離れの進む外食産業では、仮に新規メニューを組んだとしても、さほどの消費効果は期待できないだろうし、やはり、製菓・製パン業界による強力な推進で一掃するしかない。。
彼らなら、本気を出せば、青森分ぐらいは一気に裁くことが可能だ。ただ他産地との契約もあろうから、どこまで特別対応が可能なものか?・・そこが問題である。。
それを可能にする為には、流通との密接な協力も欠かせず、三者が一体となった調整の中で、上手い救援策を講じて頂きたいものと考える。。。\_(-_- 彡