griffin avenue’s blog

Boys be ambitious! Girls be unbalance? (^-^) 鳴かぬなら踊って見せよ。ホトトギス!

介護得レジー

11日午前3時30分ごろ、大阪府東大阪市内の民家から、男の声で「病気の妻をひもで絞めて殺した」と110番があった。駆け付けた布施署員が寝室のベッドに倒れていた無職松原文子さん(77)を発見し、病院に搬送したが、間もなく死亡した。 現場にいた夫(81)が「前途を悲観し、妻を殺して自分も死のうと思った」と犯行を認めており、同署は殺人容疑で逮捕する方針。 調べでは、夫婦は二人暮らし。妻は糖尿病で10年ほど寝たきりの状態で、夫も肺の病気を患いながら看病していた。近くに住む二男(56)らもよく世話に訪れていたという。同署は介護に疲れ、無理心中を図ろうとしたとみている。犯行には、エプロンとスエットパンツの腰ひもを結んだものが使われていた。 (2006年6月11日12時38分 読売新聞)

事件のお二人は、既に、ヨボヨボのお年寄りである。しかも病気がちなお二人にとって、看病する方も、される方も、共に限界にあった事は想像に難くない。自らの限界を悟り、ご主人が発作的な中で犯行に及んだとしても?それを誰が責められようか?然したる訳もなく、簡単に子供を殺す事件が横行する中で、一方ではこの様に哀しい現実もある。。。

高齢化社会」と言われ始めて既に久しい。国は、自らを「千手観音」でありたいと願っても?現実の前には、その無力さは否めない。なんとも「やりきれない」思いが残る。。。

それにしても?このご夫婦。いったい何人のお子さんがおられたのであろう?記事に依れば二男の方は、場所柄も有って、比較的、親の面倒を良く看ていたとされるが、残る他の子供達は、どうしていたのだろう?彼等もまた、連帯で親を扶養する義務がある。。。

親には、子が成人するまで扶養する義務がある。子にもまた、親の老後を扶養する義務がある。基本的に、そういう「助け合い」「相互扶助」で世の中が成り立っている。低開発国では「子だくさん」な光景が目立つ。そうした中では、子も親を助けるリッパな「働き手」として位置づけられている。むしろ「若年労働」の問題も指摘される状況である。。。

日本にも、昔から子供が親を助けるという美風が有ったが、女性の意識変化から?核家族が進み「家付き」「カー付き」「ジジババ抜き」の風潮がすっかり定着してしまった。この意識変化の延長上に、起こるべくして起こった「老人介護」の問題がある。政府も、ただ金をバラ撒いても、なんら解決にはつながりません。砂に水をまく様なものです。限りある資源として、活きた金の使い方を工夫して下さい。。。

それと少し脇にそれますが、先ごろ、カンヌ映画祭でグランプリを取った今村昌平監督がお亡くなりになった。その時の作品である「楢山節考」では、70になった者が、村の掟で「口減らし」の為、楢山に捨てられるという話だった。それを見ると昔から人生の終末を、安楽に過ごす事が如何に難しい苦難の道であったかを忍ばされる。だからこそ?人々は来世に期待を寄せて、「極楽浄土」を夢見たのではないか?。。。

私は今後も、ますますこう言った事件は増えるだろうと見る。人生の終末を如何に安らぎに満ちた、安寧なるものにするか。国や自治体に今一つの努力をお頼みしたい。。。。

頑張れ!ライオンハート!貴方の志を、しっかりと次の走者へ繋いで頂きたい。。。。