１９７８年１１月、巨人が浪人中の江川卓投手と野球協約を無視して入団契約を交わし、プロ野球界を揺るがす騒動に発展した「江川事件」で、交換要員として巨人から阪神に移籍した現日本ハムの小林繁投手コーチが１７日午前１１時、心不全のため福井市内の病院で死去した。５７歳。鳥取県出身。葬儀・告別式は２０日正午から福井市松本４の８の７、千福寺りんどうホールで。喪主は妻静子さん。
小林氏は鳥取・由良育英高から全大丸を経て７２年にドラフト６位で巨人入り。細身の体を目いっぱい使った独特の横手投げで、７６、７７年にはともに１８勝（８敗）を挙げて長嶋茂雄監督率いるチームのリーグ連覇に貢献した。江川事件の際には当時の金子鋭コミッショナーの「強い要望」で阪神に電撃移籍し、１年目の７９年には巨人戦の８連勝を含む２２勝（９敗）を挙げて最多勝を獲得した。
７７、７９年には沢村賞に選出された。８３年、１３勝を挙げながら現役を引退。通算成績は実働１１年で１３９勝９５敗、１７セーブ、防御率３・１８。引退後は、近鉄、日本ハムでコーチを務めた。
2010/01/17 20:58 【共同通信】
なんとまぁ。惜しい人が逝ってしまわれた。。
こうして突然の訃報に接し、ただただ驚きいるばかりである。私も小林さんの往年の活躍には、常々敬意を払って見ていた一人だっただけに、突然の訃報に・・何とも、いたたまれぬものを感じさせられる。。
報道によれば・・小林さんの死因は、どうやら「心不全」とのことらしいが、例え何であれ、５７歳の若さは・・あまりに早すぎるもので、この世は諸行無常である。。
改めて彼の人生を振り返えると、彼の人生は波乱に満ちたものだった。彼がまだ巨人に在籍した当時、私は子供の頃からの熱烈な巨人ファンでいて、テレビで小林さんの活躍を眩しく見ていた。。
それが、あの空白の一日の一件を境に、きっぱり巨人ファンを止めた。。
当時、小林さんの無念さを思うと・・とてもファンを続ける気にはなれなかったし、何よりもコミッショナーの汚いやり方に許せないものを感じたからに他ならなかった。。
だから私は今でも江川氏が嫌いである。大嫌いである。彼の生き方そのものが嫌いである。汚い手を使い入団したかと思うと・・現役引退には、あの星飛雄馬の最後に見立てたような・・芝居じみた仕立てを用意していた・・江川氏は何処から切ってもエグさの塊である。。
勿論、江川氏の持つ潜在的能力の非凡さは・・素直に認めるが・・生き方の面では彼を全否定する。その点、小林氏はスポーツマンそのものであった。普通なら・・到底受け入れがたい要請を受け入れる我慢強さも見せてくれた。。
記事にもある通り、その後の彼は、巨人への抑えきれぬ怒りを見せつけるように、阪神入団後、対巨人戦８連勝を含む２２勝（９敗）という輝かしい成績をあげ、古巣の巨人を見事に見返した。。
あの時の小林氏は、今振り返っても・・男の中の男であった。男の私が言うのも変だが、惚れ惚れするほどの見事な男っぷりだったと振り返る。。
野球選手としては、体格に恵まれず小さい身体ではあったが、全身の力を込めて投げるフォームは、見る者を感動させずにはおかなかった。。
数奇な運命に弄ばれた波乱の一生ではあったが、彼は彼らしく、太く短く、そして力強く生き抜いた一生ではなかったのか。謹んでご冥福をお祈りしたい。。。(v_v)
