griffin avenue’s blog

Boys be ambitious! Girls be unbalance? (^-^) 鳴かぬなら踊って見せよ。ホトトギス!

間違って発券した方が居直る?・・・

愛知県警中村署は8日、名古屋市天白区の会社員の男(36)を鉄道営業法違反容疑で名古屋地検に書類送検した。
発表によると、男は8月中旬、JR名古屋駅の窓口で、勤務先のある森ノ宮駅(大阪市中央区)までの3か月定期券(39万1100円)を購入した際、駅員が 誤って発行した学割定期券(26万4880円)を悪用し、10月14日と11月4日、名古屋駅から新大阪駅まで新幹線に不正乗車した疑い。JR東海は誤り に気がつき、何度も会社員に差額の支払いを求めていたが、男は応じず、この定期券で少なくとも50往復していたとみられる。
調べに対し、男は容疑を否認しているが、11月4日に同署に任意で事情を聞かれた後、適正な定期代との差額12万6220円を支払ったという。  (2010年12月9日00時14分 読売新聞)

記事によれば、>JR東海は誤り に気がつき、何度も会社員に差額の支払いを求めていたが、男は応じず、この定期券で少なくとも50往復していたとみられる。・・・とあり、だから・・・起訴され書類送検に至ったのだと・・・

確かに、記事にもある通り、JR東海側が誤りに気がつき、何度も会社員に差額の支払いを求めていたという事実があったかもしれない。でも、一端、違和感なく発券がなされたということは、JR東海側と利用者との間に、一つの契約がなされたと同じハズである。。

となれば、道義的な部分は兎も角も、この件で書類送検までされるというのは、チョッと行きすぎであり、私的には納得いかない。。

この件によりJR東海側は、それなりの損害を被ったかもしれないが、それというのも、元をただせば、自分らのミスに起因していたものであり、差額の損害は業務上の損金として扱うべきものだ。。

百歩譲って、会計的に問題があるというのなら、発券ミスをした当事者の駅員は勿論のこと、その上司、そのまた上司らが、連帯で責任を取り、自腹にて処理すべきものである。。

それを・・・返してくれないからと・・・いきなり罪人扱いするのは、どう考えても間違っており、本来は返してくれるように・・・何処までも、平身低頭で、お願いし続けるのが・・・道理というものだ。自分らのミスが発端なのだから・・・・

ちなみに、こうしたミスは何処にでもある。例えば、スーパーで、或る商品を、値札を張り間違えて、安い金額で売ってしまったとか?・・・当然、損害が出るが、そんな時、スーパーは、お客様を罪人扱いして、差額を取り返そうとするだろうか?・・・

こうした例を出すと、スーパーなどは、金額自体が小さいからだと言う人もいようが、売り買いは契約である。金額の大小じゃない。過去を遡ると、株式の世界では千億単位の誤発注の例もある。。

超デカイニュースだったから、皆さんも、ハッキリとご記憶あるだろうが、2005年の12月・・・株価の発注ミスが原因で起きた激しい株価の乱高下・・・ご記憶があると思う。。

Wikipediaにて、内容を振り返ると、当時、>新規上場したジェイコム(現・ジェイコムホールディングス)の株式において、みずほ証券(旧法人)が誤注文し、株式市場を混乱させた事件・・・である。世にいう『ジェイコム株大量誤発注事件』を指す。。

Wikipediaの引用を続けると、この時、>2005年12月8日の午前9時27分、この日東証マザーズ市場に新規上場された総合人材サービス会社ジェイコム(当時。証券コード:2462)の株式(発行済み株式数14,500株)において、みずほ証券の男性担当者が「61万円1株売り」とすべき注文を「1円61万株売り」と誤ってコンピュータに入力した。。

この際、コンピューターの画面に、注文内容が異常であるとする警告が表示されたが、担当者がこれを無視して注文を執行した。「警告はたまに表示され るため、つい無視してしまった」(みずほ証券)という。 この注文が出る直前までは、90万円前後に寄り付く気配の特買いで推移していたが、大量の売り注文を受けて初値67.2万円がついた。その後、通常ではあ りえない大量の売り注文により株価は急落し、9時30分にはストップ安57.2万円に張りついた。。

この大量の売り注文が出た瞬間から電子掲示板で話題騒然となり、様々な憶測が飛びかった。「誤発注である」と見て、大量の買い注文を入れた投資家がいた一方で、価格の急落に狼狽した個人投資家が、非常な安値で保有株を売りに出すなど、さまざまな混乱が生じた。(引用終わり)。

とまあ、・・・株式市場を凄まじい大混乱に陥れてしまった事件である。あの時は、取り消し方を巡って、「東証」と当時の「みずほ証券」との間で、意見が食い違い、責任をキャッチボールをしていた間に、大量の売り買いが成立してしまって、結局、「みずほ証券」は、この件で大損害を負うことになるのである。。

この件は、スピィーディに取り消しをしなかった東証側の責任と、そもそもの間違いをしでかした「みずほ証券」の責任とで、今も係争中になって決着が付かない。。

しかし機関投資家など、法人買いは兎も角も、当時、ネットにより売り買いをしていた「個人トレーダー」は、この件で、巨額の利益を手にすることになる。いわゆる「漁夫の利」であった。。

この時は、人の弱みに付け込むという道義的な面での社会的な批判が一斉に湧きあがり、中には自発的に返却したものもいたが、最後まで強制的に返還を要求されることはなかった。。

この時の損害額と、今回のJR東海による損害額とでは、比較のしようのないほど差がある。にも拘らず今回、司法は、正当に発券された利用者側の言い分よりも、ミスで発券した側の言い分の方を最優先させて、あろうことか利用者側を、罪人にまで仕立て上げてしまったというのは?・・・どう考えても行き過ぎであり、理不尽過ぎるものである。。

証券と違い、鉄道には「鉄道営業法」という鉄道ならではの法律の壁があるのかもしれないが、であったとしても、この問題は、法律を盾に杓子定規でモノ言う話ではない。。

前段の繰り返しになるが、この問題処理には、JR東海は、間違って発券した利用者に対し、本来は、何処までも、平身低頭で、お願いし続けるのが道理というものである。。

私も以前の仕事でクレーム処理は山ほどこなして来たが、こうした件も、片意地張らず、誠心誠意、心をこめて接すれば、お互い人間同士であり、ここまでこじれずに、早い段階で上手い落とし所が見つけられたハズである。。

その意味で、JR側の、こうした一方的な「やり方」には、市民感情的にも、到底納得がいかないし承服できないし、おそらく送検された方も同じ思いにあると思う。。

今後、裁判にて徹底的に戦えばいいのではなかろうか。やられっ放しで泣き寝入りする話ではない。必ずや双方が納得のいく、適正な落とし所があるハズだ。両者とも歩み寄って、そこを探すべきである。。。\_(-_- 彡