患者に独自の砂糖の玉を飲ませて治療するとしている代替療法「ホメオパシー」について、日本学術会議(金沢一郎会長)が「科学的に否定されており、治療に使用することは慎むべき行為」とする談話を発表したことを受け、日本医師会と日本医学会は25日、両会長名で「全面的に賛成する」とのコメントを発表した。日本学術会議は24日、談話を発表し、ホメオパシーの科学的根拠や治療効果を全面的に否定した上で、「荒唐無稽(むけい)」と批判した。 【時事通信 jiji.com 2010/08/25-21:33】
ホメオパシー(Homoeopathy) とは如何なるものなのか・・・
不勉強ながら、最初はホメゴロシかと思ってしまった。。(^^ゞ
Wikipediaによれば、>ホメオパシーとは、ドイツ人医師医療ライターであるサミュエル・クリスティアン・フリードリヒ・ハーネマン(Samuel Christian Friedrich Hahnemann, 1755年 - 1843年)によって創始された。・・・とある。。
その説明として、>特定の思想に基づき病気の治癒を目的として行われる行為、或いはその思想を指す。・・・とある。ようは「毒を以て毒を制す」・・・と似たような考え方らしいと分かった。。
しかし問題も多々あるとされ、Wikipediaによれば、>(ホメオパシーは)科学的裏付けが全く存在せず、臨床においても有効性が統計的に(つまり科学的に)全く立証されていないことである。・・・と記している。。
う~む。なるほど、なるほど。左様にいい加減なものなのか?・・・・
そもそも「ホメオパシー」なる言葉・・・知る人ぞ知る長い歴史があるようなのだが、世間に注目され出したのは、おそらく、山口県で昨年の10月に起きた助産師がビタミンK2の代わりに、ホメオパシー療法による特殊な錠剤を投与し、乳児がビタミンKの欠乏性出血症となり死亡した・・・という事件に端を発しているように思う。。
期待していた子供が、不可解なる?治療により死んでしまったのだから・・・夫婦の怒りは収まらない。この夫婦は、この助産師を相手に、目下、損害賠償請求の訴訟を山口地裁に起こしている。。
昔から「病は気から・・・」などともいうし、それこそ医学の進歩していなかった時代は、人間の身体の奥底にある人間本来が持っている自然治癒力に全面的な期待をかけざるを得ない事情があった。。
その中で、様々な経験則により、様々な民間療法が生まれて来た訳であり、それらには単に迷信ばかりとは言い切れないものも有るに違いない。。
更には、宗教的教義から、人間の持つ自然治癒力に過度に期待して、徹底して医療行為を拒む人たちもおり、本来なら助かっているであろうハズのものまで亡くなってしまうという痛ましい事件も起きている。。
といって西洋医学が、何もかも全ての病気を解明しているとは言えず、患者側に未知なる部分に期待を掛ける、或いは掛けたい・・・という気持ちが起こったとしても、無理からぬものを感じる。。
そこには当然、患者側の「選択の自由」が与えられなくてはならない(但し治療を拒み放置することには反対する)。。
山口で起きた一件は、亡くなった子の両親の求めに応じてなされた処置でないところに・・・私は「問題あり」を感じる。。
そもそも、こうした議論が起こる背景には、長きにわたる西洋医学と東洋医学の対立が背景にあると私は見る。それこそ今ではポピュラーな針や灸、それに指圧やマッサージなど・・・これら分野は、もともと西洋医学からすれば、受け入れがたい未知なる治療であったハズ。。
しかし、それらは今日。治療の為の一分野として、シッカリ根付き定着している。それ故、単に「西洋医学」以外を、全否定するような考え方は・・・あまりに早計だと思う。。
私的には、科学的、臨床的に、裏付けられた現代医学を、まず最優先とし、その足らざる部分を、ホメオパシーなどの未知なる分野にも期待する・・・という二段構えの姿勢で良いのではなかろうか・・・と考えている次第。。
つまりセカンドオピニオン的な考え方で、何れを選ぶかは患者次第であり、すべて自己責任で決定すればいいと思う。強制すべきものではない。。。\_(-_- 彡