28日午前4時20分ごろ、東京都千代田区丸の内のJR東京駅構内の変電所などから出火、消防隊員が駆けつけ、約2時間半後に消し止めた。けが人はなかった。電気配線などが焼けた影響でJR京葉線で信号トラブルが発生し、東京―蘇我間で始発から運転を見合わせるなど一時全線が運休し、午後零時45分には運転を再開したが、約9万5000人に影響が出ており、運行ダイヤの乱れは終日続く見通しという。
東京消防庁やJR東日本などによると、駅地下2階の鍛冶橋変電所のブレーカーが焦げていたという。JR東日本は変電所の火災で電力系統に異常が起きた結果、駅地下1階にある京葉線の信号機器室のケーブルがショートし、信号トラブルが起きたとみて、詳しい原因を調べている。
JR京葉線は東京―蘇我間で始発から全線で運転を見合わせ、午前8時半ごろから千葉県内の一部路線で運転を再開した。午後1時前には信号などを駅員の手動に切り替え、新木場―蘇我間で1時間に2本、東京―新木場間で1時間に1本の間隔で運転を再開した。 (日本経済新聞社 NIKKEI NET 09/28 13:32)
先月の半ば。お盆のさ中に起こった都心の大停電。。あれは送電線の下を通過するクレーン船が作業者の「うっかりミス」から破断させ起きた「人為的」事故だった。だが当時、事故による影響の大きさから「迂回送電」についての問題提起も起きました。その上で、改めて大都市に於ける「インフラ」の危うさを、今更ながら思い起こさせる事件で有りました。。。
今回は、記事に依れば、東京駅地下2階にある鍛冶橋変電所のブレーカーの損傷(焼け焦げ)に端を発しているとされ、それが元で同駅地下1階にある京葉線の信号機器室のケーブルがショートし、信号機トラブルを発生させたと見られているとの主旨を伝えている。。。
しかし、これも「確定原因」ではなく、その時点の、あくまで「推定原因」でしかない。複雑に入り組んだ迷路の様な回路だろうし?解明には、考えうる膨大なる箇所を、一つ一つ丹念に辿って行くという気の遠くなる作業が考えられる。それ故に膨大な時間が掛かってしまったのだろう。。。
私も、若い頃に、月刊誌の「ラジオの製作」や「初歩のラジオ」に読みふけり、回路図と実体配線図を「にらめっこ」しながら、秋葉から買って来たパーツを組み立てて、手製の「アンプ」や「トランシーバー」を作ったものだった(真空管式のものだけどね)。しかも出来上がって直ぐ、まともに動かないのがこの世界。。原因調査には、テスターでコツコツと順番にチェックし直す作業の繰り返し。やった事のある人なら理解できると思うが?なかなか分からないものである。特にビギナーだった私は、エライ苦労しながら?探したものだった。それこそ?見つけた時は、宝の山を掘り当てた心地がしたものである。だからJRの苦労も確かに分かる。。。
とは申せ?期待される素早い復旧は、社会からの当然の「求め」として考えなくてはならない。その意味で、信号経路も、例えば「旅客機」の電気系統の様に、エマージェンシー用として、少なくとも?重要な部分だけでも?「2系統」になっていないと?イザという時の、素早い混乱の収拾は見込めない。もしくは?緊急時の「パイパス回路」による送信が、可能なシステムでないと?素早い対応は難しいのではないか?。。。
当然、コストは大幅に増大し、場合によっては「運賃」にも波及してくる可能性も否定できないが?予想される「震災」などを考えても?イザという時の、復旧の遅れが?国力の低下にも直結する事態を踏まえると?そろそろ抜本的な検討も必要な時期に来ていないか?更なる議論の高まりを期待したい。。。。